100歳の水は酒の味をつくる――酒蔵の“仕込み水”のはなし | こめから.jp | お米のチカラで豊かに、上質に。

酒蔵だより

SAKAGURA

2017.8.17.

100歳の水は酒の味をつくる――酒蔵の“仕込み水”のはなし

福光屋の酒造りをはじめ、甘酒などのすべての製品を仕込む際に使われるのが「百年水」。石川と岐阜の県境にまたがる霊峰・白山から地中深く、100年のときをかけて蔵まで辿り着く天然水です。金沢大学理学部の研究によると、白山の麓に降り注いだ雨雪がゆっくりと時を刻みながら貝殻層を通り抜ける間に、酒造りに最適なカルシウムやマグネシウムなどのミネラルをたくわえて地下150メートルまで浸透。金沢・石引の地に再び湧き上がります。
お酒の80%は水。水質が、お酒の味に深く関わることはいうまでもありません。福光屋は、酒米の洗米・浸漬はもちろん、道具の洗浄にまでこの豊富な天然水を使います。まさに、一滴の水道水も酒に加わらないのです。酒造最盛期の1日の水の使用量は150トン。まさに、水ありての酒造り。1625年の創業以来、390有余年、この地を一歩も動くことなく蔵を守り続けるのは、豊富に湧き出るこの恵みの「百年水」があるからなのです。

福光屋の醸造蔵・壽蔵の敷地内では、地域の共有資源としてこの「百年水」を開放しています。炊飯やお茶、コーヒーの“よい味”のために容器持参でこの水を汲みにこられる常連さんは多く、ときに学校帰りの小学生の喉を潤すこともあります。水の味をともに分かち合えることは、美味という味覚を共有していること。酒蔵にとっては一つの喜びでもあります。

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